インタビューvol. 25 早川克美さん「芸術を身近に」
京都造形芸術大学芸術教養学科 学科長の早川克美さんは、通信教育で「デザイン思考」を社会人に教えています。デザイ…
京都造形芸術大学芸術教養学科 学科長の早川克美さんは、通信教育で「デザイン思考」を社会人に教えています。デザイ…
ものをつくるには「ファーストステップ(最初の段階)」がとても重要です。デザインの前の調査をどれだけ詰めて行なうかで、よいものができるかどうかが決まります。
サステナビリティというのは、先のこと。持続可能かどうかというのは、今だけ生きていればいいということではないんです。
イヌワシは日本の山の自然を代表するような、生態系のトップにいる貴重な生き物です。そのイヌワシが棲んでいるうちの町はすごい!と子どもながらに思っていました。だからイヌワシがこの町からいなくなってしまったというのはすごくショックですね。もっとも南三陸だけではなく、日本のイヌワシそのものが絶滅の危機に瀕しています。それをなんとかしたいんです。
私は、PAというアイデンティティをずっと守ろうとしてきて、本をつくること、HPをつくることをしてきた気がするんです。だからいまは少し揺れています。クラシックな「ザ・PA」を守っていくことがPAJを最初につくったうちの一人として大事なことなのか、それとも時代の動きの中で新しいかたちになっていってもいいのかを考えているところです。
ひと言で言うと、私の研究は、「ものを見る」という研究です。ここにコップがあるときに、機械に「コップだ」と言わせたいけれど、これが非常に難しい。なぜなら、機械は、ものを認識することができないからなんです。では人間はどうやってものを認識しているのか。
いろいろやりきって、もうこれ以上することがなくなっても、私はこの仕事を辞めないと思います。いつも今以上のことを、もっともっとやろうとしています。明日もまた新しいことをします。昨日も今日も明日も続けていくのです。
森のようちえんに行ったからといって、その子そのものが変わるわけではないです。本来生まれ持ったものが変わるのではなくて、その子のままなんです。シャイな子はずっとシャイ。どこかで変化するかもしれないけれど、それが森のようちえんだったからなのかは僕は何とも言えない。
体験学習というのは可能性教育ということだと思うし、人生をどう生きるかということを考えるのがアドベンチャーです。そしてそこには、「いま生きている」ということへの感謝も込めたい。生きているというのは、本当にすごいこと。「いまここにいること」の大切さがある。
本当に大事なのは、言葉にしっかり心を込めていたり、本当に自分が想っている言葉を届けることです。その方が相手に届けられるのだと思います。言葉もダンスもまず自分の感覚に耳を傾けることが一番大切なことだと思っています。