オンラインにおけるファシリテーションのポイント-前編-|#011

こんにちは!
プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)の池田です。

新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、改めてテレワークの通達が出ている企業様も多いのではないでしょうか。

以前「Web会議のアイスブレイク」を掲載したところ「やってみたい!」等の反響を頂き、オンラインコミュニケーションに対する世間の関心は引き続き高いと実感しています。

特にリーダー層や人事の方からは、オンラインにおける会議や研修のファシリテーションが難しい旨の課題認識を伺うことが多くあります。

そこで今回は、オンラインでもチームのプロセスや学びを活性化させたいリーダーと人事の方向けにファシリテーションのポイントをお届けいたします。

私たちPAJの強みの1つ、それが「ファシリテーション」です。

PAのプログラムには教える立場の「講師」はいません。
常に移り変わり、過去と同じものはない「今ここ」の場のプロセスを観察しながら、参加者の主体的な学習を最大限に支援するファシリテーターがプログラムの要です。

※PAプログラムでファシリテーターとしてデビューするためには綿密に組まれたトレーニングやOJTを受講する必要があり、その後も各ファシリテーターのレベルに応じたフィードバックが行われています。

さて、ファシリテーションのプロセスは大きく三段階あります。
①観察:起きていることをそのままみる
②解釈:起きていることを分析し、要因を検討する
③働きかけ:チーム(個人)に対して関わる

オンラインで上記ファシリテーションプロセスを行う際には、どんなことがポイントになるのでしょうか?

今回は、PAJのベテランファシリテーターでオフライン・オンラインともに経験豊富な高野(てつ)にバトンタッチし、オンラインファシリテーションについて考えてみましょう!

オンラインにおけるファシリテーションのポイント

コロナ禍になるまでは、自分がオンラインでファシリテーションをするとは一ミリも想像していませんでした。どちらかというとオンラインに懐疑的で、苦手意識があり避けてきたようなタイプです。そのような私が、手探りでオンラインファシリテーションに取り組んできました。

この記事をご覧になっている中には体感された方も多いと思いますが、ファシリテーションを対面で行う場合とオンラインで行う場合では、勝手が異なります。対面で行なってきたことがうまく活用できず、場が動かないと感じたことも多いのではないでしょうか。私自身たくさんの失敗をしてきました。そこでまずは、ファシリテーションを行う際の前提となる、対面とオンラインでの「場」の違いについてを共有いたします。

ポイント①環境設定が各自に委ねられていること。

対面の場合には、ファシリテーター自身やファシリテーターがリードし、ホワイトボードなどの備品を準備したり、机や椅子のレイアウトを整えることができます。飲み物やお菓子、掲示物や心地よい音楽などもそのひとつです。
しかしオンラインでは、環境は各自で整えるしかありません。どれくらいの画面で見ているか?通信状態は良好か?どれくらいの声が出せるか?など、それぞれが行うことになります。例えば、隣の部屋でお子さんが寝ていたら、「できるだけ静かに過ごしたい」と考えるのはとても自然なことですし、ファシリテーターがコントロールできるものではありません。このように環境はその人のあり方に大きく影響を及ぼすため、ファシリテーションの観察や解釈への影響は自ずと大きくなります。

ポイント②個別のコミュニケーションがとりづらいこと

対人関係の基本は一対一です。それは対面でもオンラインでも変わりません。例えば面識がある方と対面した場合には、それぞれの関係に応じて挨拶や会話を選び、一人ずつと関係を紡ぐことができます。例えば、「おはようございます。今日もよろしくお願いします」という場合もあれば、「おはよー!元気?聞いたんだけどさ、、、」と会話を続ける場合もあるでしょう。オンラインでも「◯◯さん!」と個別にお声がけすることも可能ですが、全体に聞こえてしまうので個人的な会話はしづらいですし、基本的には話せるのは一人だけです。対ファシリテーターだけでなく、参加者同士が一対一の関係を強化したり紡いだりする機会も制限されていることから、それぞれの関係性を観察する際や、働きかけを行う際に大きな影響があります。

ポイント③お互いの情報が得づらいこと

会議ファシリテーションする場合、それぞれの発言や書くという行為を引き出しながら進めていく点は対面とオンラインでも変わりません。しかし、対面とオンラインでは決定的に情報量の違いがあります。それは、お互いの距離感、目線、椅子の位置や座り方その向き、参加者同士の呟きなど、その人自身が発する様々なメッセージを受け取ることができるか否かという点です。対面であれば「グループのアイデアをあのように書かれたけど、あの人はあまり納得していなそうだな」など観察・解釈することが可能ですが、オンラインでは基本的に上半身が映し出されるのみで、場合によってはビデオオフやマイクミュートになっており、その人の反応を全く見ることができない場合もあります。ファシリテーターだけでなく、参加者同士も同様の条件となるため「自分の発言がどのように受け止めらいるのか不安」だということはよく耳にします。

オンラインやITに関する慣れやスキルも場に影響を及ぼしますが、ファシリテーションという視点で考えると上記3つのポイントによる影響が大きいと私は感じています。

いかがでしたか?
ご自身がオンラインでファシリテーションした場面を思い出し、そこでの対面とオンラインの違いやその特徴を考えてみてください!
(ご質問やご感想も大歓迎です。)
次回は、上記を前提としてファシリテーターの働きについてお伝えします。

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
本日も素敵なアドベンチャーを!

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