心理的安全性が高い組織をつくるヒント|#006

こんにちは。
プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)の池田です。

明日から7月がスタート、今日で1年の半分が終了ですね!
明るいニュースが少ない昨今ですが、この半年を振り返りつつ、新たな半年に向けてポジティブなビジョンも描いて進みたいと強く思います。

皆さんにとって、どんな半年間でしたか?

最近、改めて「心理的安全性」というワードを良く耳にします。
テレワークが加速することで、組織内のコミュニケーションやマネジメントのあり方が変化していることも一因かもしれません。
私たちPAJに多く頂くご相談テーマの1つが、まさにこの「心理的安全性」です。

本日は、心理的安全性が高い組織をつくるヒントについてお届けしたいと思います。

▼心理的安全性とは?

「心理的安全性」を初めて提唱した米ハーバード大学のエイミー・C・エドモンドソン教授は、下記のように定義しています。

チームの心理的安全性とは、チームの対人関係でリスクをとっても安全だ、という信念がメンバーによって共有されていること(※出典1)

「チームの対人関係でリスクを取る」ということを、Googleは「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動」と表現しています。(※出典2)

率直に質問したり、新しいアイデアを提案したり、自分の弱みをさらけ出したりしても「このチームなら大丈夫だ」と信じられる状態を意味するのですね。
決して表面的な仲の良さを表している言葉ではないと分かります。

▼心理的安全性を阻害しているもの

先述のエドモンドソン教授が2008年にハーバード・ビジネス・レビュー誌に寄稿した論文『恐怖は学習意欲を阻害する』(※出典3)が印象深かったので、ご紹介させて頂きます。

まず、効率重視の組織から学習志向の組織に変化していかなければ知識経済化の競争環境では勝てない、というエドモンドソン教授の主張が前提にあります。

従来のマネジメントは効率化が土台となっていて、そのベースには労働者をシステムとして捉える概念がありました。その上で、所謂「アメとムチ」のマネジメントが成り立っていました。

しかし、現代の知識集約型の組織では、アメとムチは機能しなくなっています。

むしろ、重要な情報が上層部に届かない、学習のための試行錯誤を先送りする、不健全な社内競争が生じる、自分たちが常に正しいと思い込む、など負の側面が生み出されると言います。

そして不確実性が増すこれからの組織には、コラボレーションを発揮しながら新しいことにチャレンジし、失敗を歓迎し、内省を促しながら学びをアップデートしていく学習志向の風土が重要で、そのベースには心理的安全性が必要です。

▼組織の心理的安全性を育むには?

エドモンドソン教授は、心理的安全性をつくるには「ミドルマネジャーの貢献」がキーになると言います。(よって、部門によって心理的安全性の度合いは異なる場合があるとも言います。)

そして、具体的なステップとして下記の2つを挙げています。

①チームが直面している難題に答えがなければ、それを公然と認めること
(マネジャーがプライドを捨てて「私も分からない」と認める。その謙虚で真摯な姿は、部下に同じ行動を促す。)

②メンバーに質問すること
(部下に率直に疑問をぶつける。部下は自分の話を聴いて意見を尊重してくれると感じる。)

以上がエドモンドソン教授の寄稿文からですが、他にもこんな観点があると思います。

③経営層の意識改革
ミドルマネジャーがキーになるとしたら、その人達に大きな影響を与える経営幹部の態度も重要です。
例えばトップダウンが強かった組織が心理的安全性を育むためには、まずトップの価値観(上の言うことに下は従う、など)をほぐしていきます。(大前提として、変革に対するトップの意思は必要です)

④評価基準や、個々の業務、スケジュールの見える化
テレワークが進んだことで、上記が一層「見えない」ことによる組織への不信や不安が強くなっていると度々伺います。
心理的安全性を高める手段としてPA含めチームビルディングプログラムはとても有効ですが、その前に上記が組織・チーム内で共有・納得されているかを確認することも必要かもしれません。

▼PAJのご支援

一朝一夕では難しい心理的安全性を高める取組みですが、継続した取組みで組織は少しずつ変化していくと感じます。
最後に、心理的安全性をテーマとした私たちPAJのご支援例を、簡単にではありますが一部ご紹介いたします。

【経営幹部層向けPAプログラム】
経営幹部自らがPAを通して「心理的安全性とはなにか」を体感しながらものの見方をアップデートし、これからの自組織について対話を行うプログラムです。
以降、経営幹部も参加する形で各部門もしくは部門横断の取り組みに広げます。

【ミドルマネジャー向けPAプログラム】
組織に心理的安全性を育むキーとなるミドルマネジャーですが、テレワークが進む組織では特に、新しいマネジメントのあり方に戸惑ったり孤独を抱えがちです。
そんなミドルマネジャー同士が部門を超えて率直な意見を交わすことが出来る、また悩みを相談し合える心理的安全な関係性をつくります。

他に、ミドルマネジャー向けに心理的安全性を育むチームファシリテーションの考え方・スキルをお伝えするプログラムも実施可能です。

【部門別チームビルディングプログラム】
新しいメンバーのオンボーディングなどの機会に、部門のチームビルディングとして実施します。

これらプログラムについて、オフライン/オンラインのご相談や体験会の実施も承っております。もし「詳しく知りたい」等のご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください。

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
本日も素敵なアドベンチャーを!

※出典
1)http://web.mit.edu/curhan/www/docs/Articles/15341_Readings/Group_Performance/Edmondson%20Psychological%20safety.pdf
2)https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/identify-dynamics-of-effective-teams/
3)https://www.dhbr.net/articles/-/432

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