note:「オンラインで体験教育、どうする?!」の先に見えてきたもの #02:アドベンチャーのスイッチ

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#01ではオンライン、オフラインでできること、できないことなどを、実際に参加したオンラインプログラムで感じてきたことなどを書いてきました。

今回はオンラインの可能性について、プロジェクトアドベンチャージャパン(PAJ)トレーナーすずめ(杉村厚子)てつ(高野哲郎)と話をしました。

オンラインワークショップにおけるファシリテーターのあり方

ファシリテーター主導のもと、オンラインでできるアクティビティをしたり、対話をする中で場があたたまってきたり、よい雰囲気になります。新しい出会いや気づきも生まれ、毎回参加者の皆さんの笑顔が嬉しいです。

PAJで行っているオンラインプログラムの多くは2−3時間程度のもの。プログラムはファシリテーターが進行しますが、小グループに分かれた場合など、各グループの声や空気を掴むことが難しいこともあります。グループ全体に投げかけていくときも、相互のやりとりを楽しむのが対面よりも難しいです。

単なる進行役ではなくファシリテーターとして、オンライングループとどう関わるのかについては、これからの課題です。また自分自身がどんなファシリテーターとして生きていくかということが問われていきそうです。

これについては、てつは、

「オンラインでもファシリテーションを行うことによって、ファシリテーターの役割、関わり方、場の作り方が多様になっていく。一人ひとりがどんなファシリテーターでいたいのか、ファシリテーターとして何をするのかを問われるし、選んでいける」

と言っています。

これまでファシリテーターは、お互いに関わる、触れ合うための場作りやきっかけ作りをする部分で、そのスキルを鍛えてきました。

既存の方法にとらわれず、オンラインでもオフラインでも通用するファシリテーターを目指すのか、対面での関わりに絞るのかなど、ファシリテーター一人ひとりのこだわりや、目指す先によって変わっていきそうです。

オンラインの場をみんなでつくっていく

オンラインの場の難しさのひとつは、「うまくつかめない感」にあると、すずめは言います。オンラインだと、「アクティビティがグループにフィットしているかわかりにくい」「参加の度合いがわかりにくい」「気づきを得られているか見えにくい」のです。対面であれば肌感覚でわかるものが、オンラインではキャッチしにくくなります。

また、そのつかめない感の主な理由は、参加者の感情や気持ちに触れにくい部分にあります。参加者が黙っているとき、対面であれば感じることができたり、沈黙を受け取ることができます。でも画面越しだと、どのような状態なのかをはかりにくいのです。

「オンライン上で小グループに分かれると、ファシリテーターが何もできない時間がある。オンラインの方がより、みんなが自立してみんなで場を作らないといけない」(すずめ)

みんなが手を伸ばしあって、「自分たちで場を作ることに意識を向けられる」というオンライン特有の良さや面白さもありそうです。「参加者とファシリテーターが共に場や時間を作っていく」ということはPAが大切にしていることのひとつであり、オンライン・オフラインに関わらず、大切にし続けていける部分です。

私もオンライン・ファシリテーターをやってみた!

2020年5月に私もPAJオンライン・プログラムを担当しました。PAJオリジナルふりかえりカード「しるらないカード」をオンライン上で使ってみよう!という2時間半のプログラムでした。https://20200530.peatix.com/

私のしるらないについての説明と小グループでのカードを通した対話の時間を交互に繰り返した会でした。参加した多くの方からよい反響があって嬉しかったのですが、対面でグループを担当しているような「一緒にいた感覚」はやはり薄いです。

オンラインでやれるだけのことはやったと思うし、私自身もとても楽しかった。でも、なんだか腑に落ちないのです。

「オンラインでも、オフラインでも、理念を大切にしていれば、PAはできる!」と大きな声で言えない自分がいます。「PAはやっぱり対面でこそ、触れ合ってこそなんじゃないか…」と言いたい気持ちもあります。でもそこにあったオンラインでの時間や場は確かにあって、やってよかったという実感があります。どちらも本当の気持ちです。

スイッチを自分に

オンラインプログラムについて話していく中で、すずめが、

「アドベンチャーは、知的好奇心、気持ちが動くこと、脳みそが刺激されること、思考がひらくこと。わくわく湧いてくるもの」(すずめ)

と言っていました。これをオンラインで実現するためにはどうすればいいでしょうか。これには「オフライン(対面)での体験が大きく影響する」とすずめは言います。

「オフラインでの体験があれば、オンラインでほんのちょっとした刺激を受けることで、開いていくものがある。その”開き”があれば、オンラインでもアドベンチャーを楽しむことができる」(すずめ)

そのスイッチは日々の生活の中や仕事、人との関わりの中で生まれてきます。オンラインでできることのベースは、日々の生活で育てていくことに大きな意味がありそうです。

オンラインでできることを可能な限りやる。でもそこには一人ひとりのオフラインでのあり方が問われます。抽象と具体をいったりきたりするように、オンラインとオフラインの間を行ったり来たりしながら、オンラインも「学び方のひとつ」として、進化していくでしょう。

でも、ここまで来ても私は、「オンライン、本当にこれからもずっと必要?」と思っているのです。それをくつがえすオンラインプログラムがPAJから生まれてくるのか?!と期待しつつ、「やっぱり触れ合ってこそなのでは」と思っている自分がいます。

まだまだ未知数のオンラインプログラム…。次回は触れ合いについて考えていきます。(#03に続く

(20200721)

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