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VOL.05

50代のちからを組織に生かす

東日本電信電話株式会社様では、組織やビジネスモデルの変革にむけてリーダーシップを発揮できるリーダー層・マネジメント層の人材育成に注力されています。その一環で、2017年よりベテラン層に向けた階層別研修を実施されています。

50歳、55歳を対象とし、従来のやり方にとらわれない「変革マインド」を醸成するプロジェクトアドベンチャー(PA)研修を取り入れていただきました。

PAを導入された経緯や研修時の参加者の変化を中心に、総務人事部人材開発部門の真下実輪子様、栗城ひとみ様にお話を伺いました。

(左:栗城様、中央:真下様)

研修担当部門が事前にPA体験

導入前にPAを体験されましたか?

真下:社員に研修を提供するのに、自分たちが実際にやってみていないのはよくないと思いました。PA導入の年はちょうど部門メンバーの入れ替えが多かったので、本研修の前に人材開発部門のメンバーで一日体験をしました。

栗城:私は異動してすぐに、訳も分からずに参加しました。メンバーのことも全く知らず、「上司もニックネームで呼ぶ?!」と驚きでした(笑)。最初はとても抵抗がありましたが、体験をする中で、今後チームで働きやすくなりそうだと思いました。

印象に残っている活動はありますか?

栗城:一日の最後にやった「てつなぎトラバース(高さ8mに設置されたワイヤーケーブルの上を仲間と歩くチャレンジ)」です。なかなかクリアできなくて、雨の中でみんなで話し合って「できるまでやろう!」と頑張ったのが思い出深いです。

真下:みんなが自分の思いを出しやすくなるところに、すごい力を感じました。改めてみんなでやっていこうという気持ちになれたと思います。仕事以外に共通の話題があるのはいいですね。いま思い返してもその時の感動を思い出します。PAを体験したことをきっかけに人材開発部門では職場でもニックネームで呼ぶようになりました。

50代以上のリソースを生かすために

導入いただいたきっかけは?

栗城:弊社では50代、60代のボリュームがかなり多いです。会社の成長には欠かすことの出来ない存在ですし、所属するチームを牽引していただきたいという思いがあります。ベテラン社員の方々にはその力が元々備わっていると感じているので「チームを牽引するためのリーダーシップやフォロワーシップの取り方」について研修を通して改めて学んでいただき、職場で生かしていただきたいというのが既任主査研修が始まったきっかけです。

真下:定年延長や、再雇用の後押しもあり、若い人たちが少ない現場では、50代60代の方々がとても活躍されており、会社にとって大きな力となっています。

研修アレルギー

なぜ体験型のプログラムを選んだのですか?

真下:研修に対してアレルギーがあったり、十年以上研修を受けていなかったり、研修=商品などの勉強だと思っている人も多い中で、参加してよかった、他の人にも薦めたいと思えるものを探していました。

実際にプログラムを実施していかがでしたか?

栗城:一日の始まりはモチベーションが上がらなかったり、研修に行ってと頼まれ仕方なく来たという空気があったのですが、最後は目の輝きが違いました。「今日の研修で学んだことを職場に戻ったら実践してみたい!」という気持ちが生まれたり、全国から来ている同世代のメンバー同士で連絡先を交換して横のつながりができたりと、生き生きとした印象でした。

真下:朝の集合時はしーんとしているのに、研修中はみんな汗をかきながら、笑って活動していました。事後課題として、短期、長期の自身の目標を書いてもらい上司と面談を行なっているのですが、積極的に取り組んでいる方が多いです。

栗城:「いままでやっていなかったことをやってみようと思う」と書いている方もいて、研修の中で感じたことがいろいろあったのだと思いました。

真下:「思っていたけど言わなかったことは、言った方がいいんだ!」「自分でやらないと!」という気づきを持ってくださった方も多くいました。


栗城:一日の研修の中で、自分が発したり、行動することで、「もっと言ってもいいんだという雰囲気を自分たちがつくっていくんだ」という点も気づきのひとつだったようです。

「別に言わなくてもいい」「誰かがやればいい」という他責ではなく、自分が言うことで変わるという気づきも研修の中で大きかったのではと思います。

コーディネーターと共につくる

PAJコーディネーターの役割はどのようなものでしたか?

栗城:プログラムをつくる段階からいろいろ相談しながら進めることが出来ました。我々も弊社の課題について再認識しながら、研修についての意識合わせをすることができました。

当日もコーディネーターに相談しながら、「今日の学びを現場でどう生かすか」ということを考えられる時間を取ってもらいました。「今日学んだことはわかったけれど、実際現場ではうまくいかないんだよね」という本音の声も引き出してもらって、なぜできないのかをとことん突き詰めていったりしました。

同じ悩みを抱えていることへの気づきや、それを乗り越えた経験のある人の話を聞くこと事で、学んだこと事を具体的にどうやって生かすかを考えられる研修になったのはよかったと思います。

「あと◯年だから」を払拭するために

真下:実際には「定年まであと〇年だから」、「もういい歳なので、ほどほどで働きたい」「新しいこと事ではなく、今のままがいい」と言う社員が少なからずいます。そんな仕事と年齢との関係についての思い込みを払拭してもらうと共に、会社として50代60代の皆さんに期待していること事をしっかり伝えて「あと◯年も戦力として活躍できる」と感じていただきたいのです。

通信事業は、震災や災害対策となると、昼夜問わずに働くこともあります。

つなぐ・つなぎ続ける使命感や地域の方のお役に立ちたいという気持ちを持っているベテランの方々は多くおります。その思いを持つことに加え、これまで培った経験や勘を活用し、次世代に引き継ぐことによって社会をより良くしていく手助けをすることも重要な役割だと思っています。

今後、50代の方々にどのような期待をされていますか?

真下:弊社では50代以上の社員が活躍しなければならない場が沢山あります。eスポーツや農業などの分野を立ち上げたりと、変革、チャレンジの方向に進んでいます。今までと同じ仕事を同じようにやることは難しくなってきています。

ただ、変革といっても革命を起こすような変革ではなく、みなさん自身のちょっとしたギアチェンジの変革を求めています。

PA研修をきっかけに、世の中の思い込み「50代だから新しい事にチャレンジできない」批判をはね返すような気概をもち、その力を存分に生かしていくきっかけにしてもらいたいと思っています。